「クレイマー、クレイマー」を観ました。
ご存じない方も多いのでは。1979年の映画(半世紀近く前!)です。
知ってはいましたが観るのは初めて。NHKで放映されているのをたまたま観ました。
ダスティン・ホフマンとメリル・ストリープが夫婦役。妻(メリル・ストリープ)が幸せになるために、夫(ダスティン・ホフマン)と7歳の息子を置いて家を出ていく場面から始まります。
ところが観ていてびっくり。何とミッドライフクライシスの話が出てくるのです。
半世紀前、既にアメリカでは midlife crisis という概念が日常生活に浸透していたようです。
映画の中盤、ダスティン・ホフマン(テッド)と夫婦共通の友達だった女性(マーガレット)が公園で話しているシーンでのことです。
マーガレットはシングルマザー。夫のミッドライフクライシスで一年半前に離婚しており、(元)夫は今、若い女性と付き合っています。
以下はダスティン・ホフマン(テッド)とマーガレットとの会話です。(訳はモリムラレイコ)
テッド:再婚する気ある?
マーガレット:ないわ。子供がいなければ違うかもしれないけど、別々に暮らしていても、それぞれ別の人と寝ても、チャーリー(マーガレットの元夫)が再婚しても、私の夫そして子供たちの父親は一生チャーリーなの。「死が二人を分かつまで」というのは本当よ。
テッド:じゃあ聞くけど、ミッドライフクライシスも浮気も終わってチャーリーが戻ってきて許してくれと言ったらどうする?
マーガレット:(しばらく考えて)もしチャーリーが本当に私を愛してたのなら私と離婚するようなことはなかったはずよ。
自分のことのように思え、少し考えてしまいました。
でも一方で別の思いも浮かんできました。
でも変わるのは本人だけではないような気がするのです。
配偶者の人格、考え方も変わる。変わらざるを得ない。少なくとも私は変わりつつある。そんな気がしています。
例えば私は「永遠に変わらないものはない」と思うようになりました。
もちろん元夫のミッドライフクライシス前から「物事は変わっていく」と思っていました。
でもそれはただ知識として知っていただけで、そのように行動してはいなかった。
でも元夫のミッドライフクライシスとそれに続く離婚で、好むと好まらざるに関わらず、また、自分にはどうしようもない形で「物事は変わっていく」ことを経験しました。
私は結婚生活がずっと続くと考えていましたので。(元夫もそう言っていましたし。)
でも今回のつらい経験のおかげで初めて「先のことは分からない」、でもだからこそ「今をもっと大切に生きたい」と思うようになった気がします。
今やっている様々な活動(運動やボランティア)や日々の掃除や料理も、今を大切に丁寧に生きるためにしていることです。
最近寂しいと感じることが減ったのも「永遠に変わらないものはない」ことを知ったからだと思います。
今は寂しいけど次の瞬間には笑っているかもしれない。でもその後はまた泣いているかもしれない。
そういう変化を全て受け入れていこう、受け入れていけるという気持ちになりました。
「傷つくなんて大したことではない。それすらも楽しもう」と思えるようになりました。(少し強がっていますが。)
実は映画の最後の方でマーガレットが「自分から元夫に電話した。うまくいくか分からないけどもう一度やり直すことにした」とテッドに話します。
マーガレットもきっと傷つくことを恐れなくなってきているのだと思いました。
私がどうするかは今は全く分かりませんし、考えないようにもしています。
そんなことを考えるのではなく、いろいろな可能性に挑戦し続ければ、いずれ何らかの形で自分がどうしたいかが見えてくる。
見えてきたらそれに基づいて行動する。
結局「行動すること」にしか意味はない。そしてその結果を全て受け入れ、前に進み続けるだけだという思いを新たにしました。
余談
映画のタイトル「クレイマー、クレイマー」の原題は「Kramer vs. Kramer」です。これは夫(Ted Kramer)と妻(Joanna Kramer)が法廷で戦うという意味です。二人とも Kramer。つまり「クレイマー 対 クレイマー」です。
ずっと「Claimer Claimer」だと思っていました。日本語では「r」と「l」の発音が区別されないので時々こういう誤解が生じます(笑)。
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