「コントロール」という言葉は「デタッチメント」同様、欧米のミッドライフクライシス本やサイトには必ず出てくる言葉です。
日本ではよく「時間をコントロールする、感情をコントロールする」というふうに使われます。
「管理する、抑える」というような意味でしょうか。
ミッドライフクライシスの文脈では「自分がコントロールできない(制御できない、変えられない)ことについては考えないようにしよう」というふうに使われます。
理由は簡単で「コントロールできない(変えられない)ことは変えられない」からです。
そして、変えられないものにいつまでも拘っていると、本来すべきことができなくなってしまうからです。
メンタルがやられてしまう可能性もあります。
コントロールできないものの代表が「過去」、そして「ミッドライフクライシスになった配偶者の言動」です。
過去を変えられないのは当たり前です。
今さらどうこうしようとしても、もう変えることはできません。
説明の必要はないでしょう。
ただもう一つの「ミッドライフクライシスになった配偶者の言動」については説明が必要かもしれません。
ミッドライフクライシスになった夫の言動をコントロールすることはできません(変えることはできません)。
これはもちろん、ミッドライフクライシスの人だけではなく、全ての他者に当てはまるでしょう。(影響を与えることはできるかもしれませんが。)
でも、それを一番理解しなくてはならない状況の一つが、配偶者がミッドライフクライシスになったときなのではないかと思います。
自分(と子供)を守るためです。
コントロールできること、つまり「自分(と子供)の今と将来」にエネルギーを注ぎ、それに責任を持つためです。
「自分(と子供)の今と将来を自分がコントロールし、責任を持つ」ということは非常に重要です。
なぜなら、夫はもう責任を持ってくれないからです。
再々書いてますが、ミッドライフクライシスになった男性は、ほぼ全員、自身の不幸の原因は「妻」だと考えます。
最も身近な標的です。
ですから、妻に対する言動に容赦はなく(暴言、不倫、高額の買い物その他)、妻(子)に対する責任を放棄します。
妻からすると反論したいことはたくさんあるでしょうが、そこで夫を批判しても全く意味はありません。(かえって逆効果だそうです。)
本人がそうだと固く信じていることを他人が変えることはほぼ不可能です。
ですから妻は、「自分にはどうすることもできないこと(夫を変えること)は置いておいて、自分がコントロールできることに注力する」しなければならないのです。
「自分がコントロールできることに注力する」とはどういうことか。
自分(と子供)の今と将来について考え、行動し、責任を持つということです。
やることはたくさんあります。
- 夫婦の共有財産を把握し、必要な措置があれば取る。(これは非常に大事です。)
- 自分のキャリアについて考え、必要な行動をとる。
- 自分の心身の健康について考え、必要なことをする。
- 自分はどう生きていきたいのかを考える。
ですから、自分がコントロールできる領域とできない領域を区別し、コントロールできる領域にのみフォーカスすることが大切なのです。
繰り返しますが、妻がフォーカスすべきこと、注力すべきことは、自分(と子供)の「今」と「将来」のみです。
ミッドライフクライシス夫については(少なくとも当面は)完全除外です。
それは夫の領域、責任です。
デタッチメントも大変難しいスキルですが、この「自分がコントロールできることだけに集中する」というのも非常に難しいスキルです。
上にも書いたように、これまでは「夫婦」単位。
自分のことだけ考えて行動したことなんてない人がほとんどだと思います。
しかもだいぶ変わりつつあるとはいえ、日本では「自分のことを最優先に考える」人は敬遠される傾向にあります。
特に女性は。
会社(日本の会社)でも、家庭でも、これまで自分のやりたいことを我慢して「家族」最優先で生きてきた人が多いのではないでしょうか。
うまくいっている間はそれでいいと思います。(行き過ぎはダメですが、いい面もあると思います。)
でも、夫がミッドライフクライシスになったらもうダメです。
ミッドライフクライシスになると、人は自分の成長のために、他人(家族を含めて)を犠牲にします。
自身を最優先し、家族の一員としての役割からは降りてしまいます。
夫でも父親でもなくなってしまうのです。
何度も書いていますが、ミッドライフクライシスは病気ではありません。
(人生最後の)成長の過程です。
自分の人生を取り戻すための(人生最後の)調整とも言えます。
ですから(ミッドライフクライシスである)本人は必死です。
もう妻はどうでもいい他人なのです。
ですから、夫がミッドライフクライシスである期間(男性の場合は3~10年)、妻は(離婚しようとしまいと)一人で生きていかなくてはなりません。
ミッドライフクライシスが終わっても(たとえ離婚しなくても)、元の夫には戻りません。
(成長の過程を経ると人は変わります。)
今までのような、良くも悪くも依存しあっていた関係はもう望めないのです。
つまり、夫がミッドライフクライシスになってしまった妻は、自分の今と将来について自分で考え、責任を持つしかないのです。
もちろん、結婚生活を送りながら自分の今と将来について自分で考え、責任を持って生きてきた方もいらっしゃると思います。
でも今後は(少なくとも当面の間は)、夫に相談すらできないということです。
そういう夫とは離婚し、家族の一員としての役割を果たしてくれる別の男性を見つけたいという方もいらっしゃるかもしれません。
でも見つかるまでの間は、一人で生きていくことになります。
また、そういう男性が見つかるかどうかも分かりません。
夫がミッドライフクライシスになると、妻(と子)はこういった形で大きな影響(打撃)を受けることになります。
まとめ
自分がコントロールできることにフォーカスし、自分の人生に責任を持つためのポイントをまとめました。
- 変えられるのは、自分の今と将来だけであることを理解する。
- 自分の今と将来にフォーカスし、エネルギーを注ぐということは自分の人生に責任を持つことであるということを理解する。
- 夫を変えることはできないし、夫の人生に責任を持つこともできないことを理解する。
- (ただ、変えられなくても、影響を与えることはできる。その際はデタッチメントの態度が必要となる。)
いかがでしょうか。
今日はちょっと厳しい話でした。これまでずっと「妻」という立場で生きてきた方が、「個」の自分に戻るというのは、すぐには無理かもしれません。
でも、これからのあなたの人生には必要なことです。
最初はつらくて大変かもしれませんが、自分がコントロールできるものについて考えていただきたいと思います。
そういう意味で、共有財産の把握は必須だと思います。
共有財産の把握は、お金(生活の基盤)を自分でコントロールできるようになるスタートラインだからです。
今後の人生設計のためには、子供の頃、若い頃に好きだったこと、やりたかったことなどを思い出してみるのもいいかもしれません。
結婚生活の中で忘れていた「あなた自身」を思い出すきっかけにつながるかもしれません。
できるだけゆったりとした気持ちで、あせらず「ぼーっ」と考えてみてください。
きっと、今後の人生のヒントが見つかると思います。
(ちなみに私はそういう気持ちでこのブログを始めました。)
初稿 2024年6月28日
改訂 2024年12月9日
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