2024/03/05

配偶者のための情報 分からないことに耐える

夫がミッドライフクライシスに陥り、出ていきました。

今日は配偶者のための情報「分らないことに耐える」です。

最近、ネガティブケイパビリティ(negative capability)という言葉を聞きますが、まあそういうことです。

分からないことがあっても、それをそのままとして耐えることです。

ミッドライフクライシスでは、この耐える力が、非常に求められます。

なぜなら、旦那さんがミッドライフクライシスに陥り、自分のもとを去る理由が分からないことがほんとに多いからです。

これまでずっと喧嘩が絶えず、関係が悪くなっていたのなら、出ていくことに腹は立っても納得はいくでしょう。

でもミッドライフクライシスの場合はそうではありません。突然なのでわけが分かりません。

何気ない会話の途中でいきなり出ていきたいと言い始める。

アメリカで実際にあったことを紹介します。

夕食に何を食べたいか聞くために「何がいい?(What do you want?)」と旦那さんに聞きました。

そしたら旦那さんが「離婚(Divorce)」と答えたそうです。笑うに笑えません。

で、話を戻しますと、そういう男性の多くってそれまではとってもいい人だったということが多いそうです。

配偶者の頭の中には当然、?マークが無数に飛び交うことになります。

あるサイト(出典:Runaway Husbands)ではミッドライフクライシスに関連の深い「妻捨て症候群」を取り上げ、典型的な症状として以下を挙げています。

  • ミッドライフクライシス勃発前は世話好きで正直な、信頼できる夫だった。
  • 勃発まで不幸せだったと言ったことはなく、妻は夫婦関係は大丈夫だと思っていた。
  • 勃発は突然、日常会話の中で起きる。(上の例のように。)
  • 別れたい理由はどれも大したことではない、あるいはうそ。
  • 別れたいと言った時点で既に決意は固く、話し合いをすることもなく出ていく。
  • 言動が急に変わり、他人のように冷たくなる。
  • 後悔する様子が全くなく、妻を責め、自分が被害者であるかのように振舞う。
  • 浮気している
  • 金銭的にも感情的にも妻を見離し、思いやりがなくなる。
  • 夫婦のこれまでの良い思い出を全て否定する。

で、問題なのが、本人に自分が悪いという意識が全くないということです。

ちなみに、別れた後もほとんど後悔はしないそうです。

なぜなら、本人は言っていることを本当に信じているから。

浮気の言い訳に、妻の欠点をあげつらっているのではなく、自分が今不幸である原因は妻のせいだと本気で思っています。

責任転嫁ですね。

自分(旦那さん)の不幸の原因が妻のせいというのはミッドライフクライシスの典型的な症状です。

それに、たとえそうだったとしても、少なくとも話し合うべきです。

そういう機会さえ与えずに出ていく男性には、やはり男性自身に問題があるのでしょう。

でも配偶者にとってはたまったものではありません。

なぜ?なぜ?なぜ?になる。

だって、理由を、原因を知りたいじゃありませんか。

ここでネガティブケイパビリティの出番です。

よおく聞いてください。いいですか?

旦那さんがそんな風になってしまった理由は一生分かりません。

何らかの理由を見つけることはできるかもしれません。

例えば幼少期のトラブルとか。

でも、身体的な病気のように、ここの腫瘍が原因だ、というようはっきりした原因は分からないんです。

いや、分かるかもしれないけど、そんなことに時間を使うより、あなたには他にやらなければならないことがある。

そう、あなたの幸せを作ることです。

明るく書きましたが、これ大変なんです。

だって知りたいでしょ。何であんなふうに突然変わってしまったのか。。。

でももう一度言います。分からない、あるいは分かるのに100年かかるんです!

ですからそのままにしておいてください。

忘れなくてもいいんです。でもそのままにしておいてください。

一旦、棚に置く。

そしてその間、あなた自身の幸せを作る。

そうしている間に、棚に置いたものが気にならなくなるはずです。

えっ、何かあったっけ?となるわけです。

多くの日本人(あるいは女性?)は白黒つけたがるから、こういうの苦手だと思います。

確かに「分からないからそのままにしておく」という意味では、白黒が一生つかない。

でも「一生白黒はつけない」という意味においては、白黒ついてるんです。

分からないことを分からないままに置いておく力。

不確実なのは世の中だけじゃなかったんですね。

旦那さんの心の中も不確実だったんですね。

夫がミッドライフクライシスになって私も初めて知りました。

でも確実なこともありますよ。あなたです。あなたの意志です。

自分を信じましょう。

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