NHKでビル・エヴァンスの番組をやってました。
美しいとしか言いようのない旋律。思わず引き込まれました。
でもなぜか途中で聞くのをやめてしまいました。
そのまま聞いていたら死んでしまうような気がして、怖くなったのです。
静謐で、美しいけど、死に向かっているような気がしました。
その日、たまたまテレビで、ワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」を観る機会もありました。
特にワーグナーを好きというわけではないのに、マイスタージンガーは聞く(観る)ことができました。(もちろんあまりに長いので全部ではありませんが。)
ビル・エヴァンスの旋律は「死」に、ワーグナーの旋律は「生」に向かっているように聞こえました。(ビル・エヴァンスとワーグナーを比べるのも妙ですし、非常に雑駁な印象ですが。)
ミッドライフクライシスは、死を意識することで始まると言われています。
もともと元夫はフージョンやジャズ、しかもそれほど激しくないものが好きだったのですが、ミッドライフクライシス勃発後は、かなり激しいハードロックを聞いていました。
お気に入りの1曲を「いいだろう」と言って聞かせてくれたことがあります。
生命力を求めていたのかもしれません。
好きな音楽は、その人がそのとき欲しいものを表しているような気がします。
そして、年齢や状況によって欲しいものが変われば、好きな音楽も変わっていくように思います。
冒頭のビル・エヴァンスの音楽番組では、清塚信也さんが、ビル・エヴァンスの音楽が誕生するまでの和音の歴史を説明していました。
バッハ、ハイドン、モーツァルト、ベートーベン、ショパン、リスト、ラヴェル、ドビュッシー、ラフマニノフ、プロコフィエフなどの和音の変遷を聞いて初めて、ビル・エヴァンスのあの得も言われぬ和音の誕生の背景が少し理解できたような気がしました。
ジャズ、クラシックといった分類とは関係なく、昔から音楽(音というべきでしょうか。)は存在し、形を変えながら、これからも存在し続けるのだなと思いました。
翻って私はというと、音楽をちゃんと聴くことが減りました。
代わりに、ドラマやニュースなどをBGMのようにして家事をすることが増えました。
私は今、人の声を欲しているのかもしれません。
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