今回は「set boundaries」についてです。
Set boundaries とは「境界線(バウンダリー)を引く」という意味です。
ミッドライフクライシスになった夫との間に「set boundaries(境界線を引く)」ことはとても重要です。
夫に振り回されないようにして、自分(と子供)を守るためにです。
Set boundaries する(境界線を引く)ことが必要になるのは、例えば以下のような場合です。
「夫がミッドライフクライシスになり、出ていった。
ところが何の連絡もなく突然帰ってきたり、電話してきたりする。
しかも、こちらの都合を聞くことなしに、夜中に帰ってきたり、電話をかけてきたりする。
妻はただでさえ心理的にも肉体的にも打撃を受けているのに、夫がいつ帰って来るか、いつ連絡が来るかと不安で、更なる疲労感が募る」
他にも、自分の都合だけを優先し、妻や子供をないがしろにする行動を取るようになったときに妻が取るべき態度が「set boundaries(境界線を引く)」です。
繰り返しになりますが、振り回されないようにするためです。
Set boundaries の方法ですが、例えば「夜10時までなら電話に出るが、それ以降は出ない」と伝え、そのように行動することができます。
他にも、以下のようにして set boundaries する(境界線を引く)ことができます。
- 外で会うのはいいが家には入れない。
- 昼間会うのはいいが、夕方以降は会わない。
- (お子さんがいる場合)子供との面会時は会うがそれ以外は会わない。
- グループで会うのはいいが、二人では会わない。
最初に決めておくことをお勧めします。心の動揺を減らすことによってストレスを減らせます。
ちなみに私は以下のように決めています。
- 食事を一緒にするぐらいなら会う。
- 自分からは連絡しない。
- 毎回これが最後だと思って会う。(次があるとは思わない。)
Set boundaries する(境界線を引く)ことによって、夫婦間の距離が遠くなり、こじれると思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、それは違います。
他の記事にも書きましたが、ミッドライフクライシスになった夫は、自分が不幸になった原因は妻(と子供)だと思っています。
ですから、妻が何を言おうと、何をしようと、それによって夫婦仲が改善することはありません。
改善することがあるとすれば、それは夫がミッドライフクライシスを終え、自分(の不幸の本当の原因)と向き合い、妻ともう一度やり直そうと本人が思ったときだけです。
そして、そうなるかならないかに、妻の言動はほぼ無関係です。
自分の不幸の原因を外部や他者に求めている人には、何をどう尽くしても効果はないからです。
つまり、夫が不幸なのは夫自身の責任であり、夫自身が変わらない限り、決して幸せにはなれません。
ほぼ無関係と書いたのは、妻が
デタッチメントの精神で見守り、話を聞くことにより、夫に
影響を与えることはできるからです。
(カウンセラー的な役割を果たすことによって、夫が自分と向き合うように促すことはできるという意味です。ただ、向き合った結果が、妻の願う通りであるとは限りません。)
具体的にどういう方法で set boundaries する(境界線を引く)かを事前に考えておき、タイミングを見計らって即座に対応できるようにしておくといいと思います。
繰り返しになりますが、夫がミッドライフクライシスになったとき、妻が一番に考えるべきことは、自分(と子供)の心身の健康です。
そして自分(と子供)の心身の健康を守るために、set boundaries する(境界線を引く)ことは不可欠です。
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