夫がミッドライフクライシスになり出ていきました。
夫のミッドライフクライシス勃発以来、いろいろな本やサイトを読み、先日は、その中でも特に参考になった4冊をご紹介しました。
今日は5冊目である、小此木啓吾氏の「対象喪失の乗りこえ方」についてです。
最初の4冊は英語(欧米)の本でした。
これは別に英語の本がよいということではなく、ミッドライフクライシスに関する本が日本にほとんどないからです。
河合隼雄氏や鎌田實氏の書いた本も読みましたが、あまり参考にはなりませんでした。
当たり前と言えば当たり前で、ミッドライフクライシス当事者の男性のために書かれており、周囲の人(配偶者等)にとって参考になることには触れられていません。
そこで仕方なく、欧米の本、しかもミッドライフクライシス夫の妻向けに書かれた本を4冊ほど読みました。
小此木啓吾氏の「対象喪失の乗りこえ方」は、ミッドライフクライシス勃発直後に買っていたのですが、その時はあまり役に立ちませんでした。
これも当たり前と言えば当たり前で、勃発直後の最優先事項は事実の把握だったからです。
対象喪失を乗りこえる段階にはまだ達していませんでした。
でも最近やっと、事実をほぼ(自分なりに)把握したような気がしてきました。
喪失を乗り越える準備が整いつつあり、「対象喪失の乗りこえ方」の出番が回ってきたというわけです。
読んで共感できたのは「自らの運命を受け入れる」という考え方です。
ただ、欧米にはなかなか受け入れられない考えかもしれません。
以前も書きましたが、欧米の本やサイトでは、Let it go しましょうということがよく言われています。
Let it go とは「忘れてしまう」というような意味です。
受け入れるわけではありません。
どちらかというと「さっさと忘れる、流す」といったような感覚です。
かたや Let it be という考えがあります。
「あるがまま」という感じです。
この Let it GO と Let it BE の対比について、やはり夫のミッドライフクライシスを経験し、離婚したアメリカ時間女性の方が以下のように書いていました。
「みんな let it GO しろ(忘れろ)と言うけど、人生にはあまりにトラウマが強すぎて let it go できないことがあります。長い結婚生活が突然何の説明もないまま終わってしまうと、心にぽっかりと穴が開き、とても let it go できない。
でも、できることがあります。それは let it BE(あるがままであること) です」
どちらかというと私には let it BE の考えの方が受け入れやすく、これは小此木啓吾氏の言う「自らの運命を受け入れる」ということに似ていると思ったのです。
忘れること、流すことなんてできません。
だって何の説明もないまま(結婚生活が)終わってしまったんですから。
その数週間前には2人で次の引っ越し先を探していたんですから。
「もう決めたことだから」の一点張りでしたから。
極めつけは「愛しているなら別れてくれ」でしたから。
一生ついて回ると思います。
だから、昨日書いたことを、自分のためにもう一度書くことにしました。
離婚は克服するものではない。人生が良いことで満たされたら薄れていくものである。
今朝、歩いていたら、いろんな人に声をかけられ、立ち止まっておしゃべりしました。
知らず知らず笑ってました。
あるがままに、泣きたいときは泣いて、でも笑いたいときは笑って、一日一日を過ごしていきたいと思います。
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