夫がミッドライフクライシスになり、離婚しました。
今日は「一年経ちました」についてです。
元夫のミッドライフクライシス勃発から一年経ちました。
人には誰しも、その日を境に人生が全く変わってしまう瞬間があるかと思いますが、私の場合は、正に、一年前の金曜日の夕方でした。
いつものように二人で夕飯を食べ(私たちの間に子供はいません)、彼はお皿を洗っていました。
ただ、何となく様子が変で、そっとしておいた方がいいような様子だったので、「図書館に行ってくるね」と声をかけました。
返事はありませんでした。
「大丈夫?」と聞きました。
すると、少し口ごもった後、ミッドライフクライシス定番の「一人になりたい」、「全ての責任から逃れたい」などと言い始めました。
部屋の対角線上にそれぞれ座り(彼がそういうポジションを取りました。)、私は「それはどういうこと?」と聞きました。
彼の口から「とにかく一人になりたい」、つまり「離婚したい」という言葉が出てきました。
「ずっと考えていた」、「ずっと我慢していた」とも言いました。
でも「そのこと(我慢していたこと)にずっと気付かなかった」とも言いました。
支離滅裂でした。
そして、離婚という言葉を口にして勢いが付いたのか、「そういうわけだから明日、財産分与について話す」と言い出しました。
多分ここまでせいぜい1~2時間だったと思います。
私は何がなんだかわけがわからず、というのも、その前月には引っ越し先を探しに二人で旅行していたぐらいなので、彼がそんなことを考えているなんて想像だにしてなかったのです。
元夫が夜中に叫ぶようになったり、物を投げるようになったりしたのはその後です。
日記を読み返しましたが、初日から私ははっきりと女性の存在を意識してたようです。
その女性と付き合う / 結婚するために、離婚したいというようなことを言ってましたので。
私は、人の心は変えられないと思っています。
そこで、わけは分からないけど(そしてその状態は今でも続いていますが)、彼の言うとおりにするしかないのかと思い、そのつらい思いを先ずは日記に綴り始めました。
ミッドライフクライシスに関する情報をググり始めたのもその頃からで、勃発から約3週間後に、その後の私のバイブルとなる本(「Detach and Survive」)を見つけ、繰り返し読むようになりました。
それからの経緯はこのブログに書いてきた通りです。
そして一年が経ちました。
肉体的にも精神的にもボロボロになり、一度は死ぬことも考えましたが、何とかやり過ごすことができたようです。
まだ一年なのに、もうずいぶん前のことのような気もします。
そして元夫と別れたことも、ほぼ受け入れることができてきたような気がします。
もちろん、それは、元夫から今もまだ連絡があり、会っているからかもしれません。
(月1~2で食事しています。)
連絡が途絶える、あるいは、別の女性と付き合い始めた、と言われたらどうなるかは分かりません。
ただ、今は、先のことは考えず、連絡があった都度、会うかどうか決めるようにしています。
最近、過去(この一年のこと)を振り返ることが減りました。
今の生活が忙しいこともあります。
前より、仕事に積極的に取り組んでいます。
金銭管理も自分のやり方で行うようになりました。
将来のことを考え、少額ですが投資も始めました。
ボランティアや運動も始めました。
再婚や婚活の本も読み始めました。
ただ、今のところ、誰かと付き合いたい、再婚したいという思いはそれほど強くありません。
一人で何とかやっていけているからかもしれません。
あるいは、結婚や再婚の本がどれも、結婚・再婚で話が終わっているからかもしれません。
結婚や再婚はゴールじゃない。スタートです。
上にも書いた通り、私は今でも元夫と月1~2で食事していますが、それはそれとして、楽しい時間を過ごしています。
結婚していた時より会話が弾むぐらいです。
元夫がよくしゃべるようになりました。
ただそれは月1~2だからでしょう。
今の私には、他の誰かと生活を共にする気持ちがほぼなくなってしまっているような気がします。
また傷つくのが怖いからかもしれません。
ミッドライフクライシス勃発直後に感じた強烈な寂しさが、かなり減ったからかもしれません。
寂しくないと言えばうそになるでしょうが、結婚していても寂しいときがありました。
寂しさは、結婚しているいないとは関係ないということも分かってきました。
唯一心配なのが病気です。
夫がミッドライフクライシスになると、多くの妻が病気になるということが書かれています。
私も勃発直後に一度倒れて高熱を発し、その後パニック障害の発作を経験しました。
大きな病気にならないよう、体調には気を配っています。
ただ、一つだけ言えることがあります。
それは、ミッドライフ(中年期)の離婚、特に私のような夫のミッドライフクライシスによる離婚でも、一年経つと癒えてくる、ということです。
もちろん、(元夫の)ミッドライフクライシスは大変な苦痛をもたらしました。
離婚してよかったなんて言うつもりも全くありません。
でも、多くの本にもあるように、「ミッドライフ(中年期)の離婚は、人生をリセットし、本当に送りたい人生を構築するチャンスを与えてくれる」というのもまんざら嘘ではないと感じられるまでになりました。
これはおそらく、離婚を切り出した本人より、むしろ切り出された方に当てはまるのではないかと私は思っています。
つらさが大きい分だけ、(うまく切り抜けられれば)得るものも大きい気がします。
そして、今、私がこう言えるのは。「ミッドライフクライシス勃発から離婚、そして現在に至るまで、できるだけのことはやった」と言えるからだと思います。
ミッドライフクライシスが勃発した晩、そしてその後も、私は彼に「離婚はしたくない。あなたのことを愛している。私が変えるべきことがあれば変える」と言い続けました。
元夫はそれを無視しました。
でも私はその後も、都度、自分が後々後悔しないように、伝えるべき(と思った)ことを伝え、やるべき(と思った)ことをやりました。
言ったこと、やったことが全て正しかったとは思っていません。
言うべきこと、やるべきことの全てをやったとも思っていません。
ただ、その時その時で、言えることを言い、できることをやりました。
あれ以上は無理でした。
だから後悔はありません。
先日元夫とまた会いました。
3週続けて彼から連絡が来ています。
初めて彼に、「あなたはミッドライフクライシスだと思う」と言いました。
離婚は結婚の終わりです。
でも、その離婚をきっかけに、私の中で何かが始まっています。
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