喪の作業についてはこれまでも書いていますが、「喪失学(坂口幸弘著)」という本を読んで、気付きがあったので紹介したいと思います。
印象に残った個所が二つありました。
先ず、一つ目です。以下に抜粋しました。
「人生はしばしば物語にたとえられる。その物語の中では、大なり小なり喪失が生じ、その都度、筋書きを修正しながら、先の物語が紡がれていく。想定外の重大な喪失、たとえば物語の重要な登場人物が突然いなくなってしまうと、物語はときに壊滅的に崩壊し、筋書きが大きく書き替えられなければならなくなる」
自分のことだと思いました。
ミッドライフクライシスに陥った夫との突然の離婚により「想定外の重大な喪失、たとえば物語の重要な登場人物が突然いなくなってしまう」ことを経験しました。(あっという間でした。)
私の物語(人生)は、文字通り壊滅的に崩壊しました。
筋書きを大きく書き替えなくてはならなくなりました。
以下は、印象に残った個所、二つ目の抜粋です。
「オランダのユトレヒト大学教授のマーガレット・S・シュトレーベらによって提唱された二重過程モデルでは、喪失それ自体への対処は「喪失志向コーピング」、喪失に伴う日常生活や人生の変化への対処は「回復志向コーピング」とよばれている」(下線はモリムラレイコ)
ずっと疑問に思っていたことが解決しました。
喪の作業と立ち直りの作業は別だったんですね。
喪の作業についてはこれまでも書いてきましたが、喪失への対応と回復への対応がごっちゃになっていました。
そのことに気づいてはいませんでした。
でも、かすかな違和感がありました。
その違和感がこの本を読んで解消しました。
「喪失への対処」と「回復(立ち直り)への対処」は別である。
だから分けて考える。
ただ、分けて考えはするが、同時並行して進める。
つまり、一方(たとえば喪失への対処)が終わって、もう一方(立ち直りへの対処)に取り掛かるのではなく、行ったり来たりしながら進める、ということのようです。
そこで、今私がやっている喪の作業と立ち直りの作業を下に書いてみました。
喪の作業
- 親や友人に話を聞いてもらう
- ミッドライフクライシスに関する情報を読み、理解する
- 新しいコミュニティ(サークルやボランティアなど)に参加する
- 新しい洋服や髪形を試す
- 新しい(これまで読んだことのない)著者・分野の本を読む
- 料理
- ブログを書く
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