2024/05/06

ミッドライフクライシス男性の心の中 Fight or Flight(闘争?逃走?)

夫がミッドライフクライシスになり、離婚しました。

今日は「ミッドライフクライシス男性の心の中 Fight or Flight(戦う?逃げる?)」についてです。

中年期(ミッドライフ)になると、人は、これまでより多くのストレスにさらされ始めます。

ストレスは「変化」により引き起こされます。

(つまり、必ずしも悪いことからばかりだけでなく、よいことでも、それが「変化」をもたらす場合、ストレスを引き起こします。)

中年期(ミッドライフ)には変化がたくさん起きます。

先ず、体の衰えが顕在化し始めます。

仕事の先も見え始めます。

結婚している場合でも、その関係性に退屈している人も多いでしょう。

お子さんがいらっしゃったとしても巣立ちが始まり、あるいは既に巣立ちを終え、夫婦二人が向き合う時間が増えます。

年老いた親御さんの介護についてもそろそろ向き合わなければならない時期です。

ストレスにさらされると、人は「Fight or Flight」つまり「戦うか逃げるか」という形で反応します。

戦うときには交感神経が優位になり、アドレナリンやノルアドレナリンといったホルモン分泌が一気に増加します。

敵(ストレス)から身を守るために、注意力、判断力、集中力が高まり、心身が一気に戦闘モードに切り替わります。

戦闘モードになることそれ自体は、必ずしも悪いことではありません。

恐怖心が消え、前向きな行動を起こすことができるからです。

逆に、恐怖心を持つことも、必ずしも悪いことばかりではありません。

適度な恐怖心は、慎重さを増すからです。

つまり、ストレスを管理するということは「義務・責任」、「外からの期待・プレッシャー」、「内からの衝動・欲望」のバランスを取るということなのです。

ミッドライフ期(中年期)にはこのバランスが崩れます。

しかも、長年の間に知らず知らずのうちに溜め込まれていた不安や怒りが、思いがけない形で顔を出し始めるのもこの頃です。

崩れたバランスを取り戻せない人がミッドライフクライシスに陥ります。

ここで少し話が逸れますが、ミッドライフクライシスを複雑にしている要素の一つに触れておきます。

恋愛です。

恋愛するとドーパミンが放出されます。

適度な量のドーパミンは脳を覚醒し、集中力を高め、気持ちを前向きにします。

いわゆる多幸感というやつです。

ただ、ドーパミンの効果は永遠ではありません。

ミッドライフクライシスの男性が若い女性と付き合っても、続かないことが多いのはそのせいだと言われています。

話をもとに戻します。

人生の積み残しが表面化し始めるのが、中年期(ミッドライフ)です。

積み残しを整理できるか否かで、後半人生は大きく変わってきます。

ただ、男性、特にミッドライフクライシスの男性にありがちなのが、硬直した考え方です。

自身の老いや女性性を受け入れられないのです。

楽天的な性格は悲観的になり、「グラスに水が半分入っている」という考え方は「半分しか入っていない」という考え方に変わります。

もともと年齢による身体の衰えに悩む(ミッドライフの)男性が、親や友人の死に遭遇すると、自分の人生もそう長くないという事実に嫌でも向き合わざるを得なくなります。

それは彼にとっては耐えがたいことです。

老いを否定するために、リスクの高い行動に走り(スポーツカー等)、責任から逃げ(離婚、無謀な転職等)、(ドーパミンを求めて)幸せになろうと恋愛に走る(若い女性と付き合う)のはそのためです。

元夫も、今、バイクを買うかどうか悩んでいます。責任はとうに捨て去り、若い女性への興味をほのめかしています。

これまでずっと眠っていた幼少期の問題が暴れだすのもこの頃です。

特に、幼いころから感情を溜め込み、父親と疎遠だった男性は、自分の中の「女性性」を認識できていません。

(男性にも「女性性」はあり、女性にも「男性性」があります。)

ミッドライフクライシスの男性は、若い人といっしょにいても、育てていく後進としてではなく、競争相手としてしか見ることができません。

中年期(ミッドライフ)に、死への恐れにしっかり対峙できる人は、人生の意義を深め、後進に何かを残せるような生き方を構築できるでしょう。

それができない人はミッドライフクライシスになります。

そして、家族そして自分自身の人生をずたずたにするような破滅的な選択を繰り返していきます。

0 件のコメント:

コメントを投稿

大人の恋 楽しい恋

最近思い出したことがあります。 大学2年生のときに1か月間、ヨーロッパをバックパックで旅行したときのことです。 ユーレイスパスを使って一人で旅したせいか、あちこちですぐに知り合いができました。 その中の二人が、確かドイツ人女性と日本人男性のカップルでした。