2024/05/07

うつとミッドライフクライシスの違い

夫がミッドライフクライシスになり、離婚しました。

今日は「うつとミッドライフクライシスの違い」についてです。

これまで何度も、日本では、ミッドライフクライシスがうつや更年期障害と混同されることが多いと書いてきました。

確かに、症状は酷似しており、うつがミッドライフクライシスを引き起こす、あるいはその逆(ミッドライフクライシスがうつを引き起こすこと)も多いようです。

最近読んだ本* の中で、うつとミッドライフクライシスの違いに関して、一つ興味深い情報を見つけました。

Gay Courter & Pat Gaudette, 2011. How To Survive Your Husband's Midlife Crisis  Strategies and Stories from THE MIDLIFE WIVES CLUB

本の中では、Dr. William A. Nolen, Crisis Time: Love, Marriage and the Male at Midlife の以下のような文章が引用されていました。

「ミッドライフクライシスの男性には、うつ症状が全て現れる可能性があるが、ほぼ全ての場合において一つ大きな違いがある。それは、うつの男性はあきらめる、ということだ。うつの男性は自分を責め、あきらめてしまう。自分はだめで、何をしても変わらないと信じている。ところが、ミッドライフクライシスの男性はどんなに自分を責めていたとしても、反撃に出る。髪を染めたり、スポーツカーを買ったり、浮気したり、バーで大騒ぎしたり、上司と口論したり、友人の妻に言い寄ったり、仕事をやめたりして、深刻なトラブルを引き起こすようなことを全てする可能性がある。でも、うつの男性はただ横になって苦しみ、運命を嘆く。ミッドライフクライシスの男性が反撃に出るまでは確かにうつとほぼ同じ状態だ。でもミッドライフクライシスになった本人にとって、うつだろうがミッドライフクライシスだろうがどっちでもいい。求めているのはよくなることで、それが私の目標だった」(下線はモリムラレイコ)(Gay Courter & Pat Gaudette, 2011, 位置 No.1695)

著者の Dr. William A. Nolen 氏ご自身の経験を書かれた本(Crisis Time: Love, Marriage and the Male at Midlife)から引用されています。

これを読んで確信しました。

やはり、元夫はミッドライフクライシスだと思います。

うつのように見えたことが一時期あったので、自傷行為をしないかと見守った時期もありました。

でも反撃してました。

髪を染めはしないけど、髪型を変えてました。

浮気はしなかったけど(と私は今でも信じていますが)、女性と付き合っていいかと聞かれました。(「はい」とは言えないと答えました。)

会社では口論しないけど、通りすがりの人と口論してました。

もう一つ、混同されることの多い更年期障害ですが、テストステロンの減少により引き起こされると言われ、うつになるリスクを高めるとも言われています。

元夫は私が記憶しているだけでも、以下のような症状を呈していました。

  • 筋力の衰え(筋トレ始めてました。)
  • しつこい疲れ
  • 頻尿(ぼやいてました。)
  • 集中力、記憶力の低下(ぼやいてました。)
  • 不眠
  • イライラ
  • 気分の落ち込み
  • 急に不安になる
  • 耳鳴り(ぼやいてました。)
  • 汗をかきやすい

うつだと認めることには強い抵抗感があるようでしたので、更年期障害の検査を受けるよう勧めたこともありましたが、だめでした。

私は元夫がうつでも、更年期障害でも全く気にしてませんでした。

だってみんな経験することでしょう。

心配してました。

適切な治療を受けてほしいと心から願っていました。

離婚した今でもそう思っています。

ただ、本人の中に、うつや更年期障害に対する強い差別意識があったのではないかということに、最近気が付きました。

結婚しているときは思ったことがなかったのですが、元夫はもしかしたら(英語の意味、つまり悪い意味での)「マッチョ」、つまり男性優位主義、男性至上主義だったのかもしれません。

昨日も書きましたが、男性にも女性性があり、女性にも男性性があります。

自分の中の二面性を意識していないと、どこかでつまずくのかもしれません。

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